あなたは“見ている”だけ?それとも“観て・診て”いる?
中澤 優斗Conditioning Coach
皆さん、こんにちは!
R-body大手町店の中澤です。
突然ですが、トレーナーの皆さん。
「自分やお客さまの“動き”を、ちゃんと“みる”ことができていますか?」
私たちトレーナーは日々、フォームをチェックし、クセを見つけ、改善の糸口を探します。
でも実は、この“みる”という行為は、単に「目に映している」だけではありません。
目から入った情報を、脳が整理し、意味づけし、次の動作(指導)につなげる。
つまり「みる」は、視機能と脳の共同作業です。
◆ 私たちは「目」で見ていない。「脳」で“みている”
視覚情報は、目から入った瞬間に完成するわけではなく、脳内で複数の経路に分かれて処理されます。

代表的なのが、
腹側視覚路(What):形・色・質感などを手がかりに「これは何か」を認識する
背側視覚路(Where/How):位置・奥行き・動きなどを手がかりに、眼や手足の運動につなげる
という2つの流れです。
※ここでは情報処理される場所が異なっていると理解していていただければ大丈夫です。
トレーニングの現場で言えば、「膝が内に入っている“見た目”」を捉えるのは腹側の仕事が強く、「その瞬間に重心がどこへ逃げたか、タイミングはいつか」を捉えるのは背側の仕事が強い、というイメージです。
だからこそ、同じ動作を見ても“何が見えるか”は、脳がどんなモードで情報を処理しているかで変わります。
◆ 「見る・観る・診る」— 同じ“みる”でも、脳の使い方が違う
日本語が「みる」を書き分けるのは、視覚入力のあとに行う 脳の処理レベルが違うからです。
①見る:事実確認(まず把握する)
②観る:全体像観察(流れや特徴をつかむ)
③診る:評価・見立て(根拠を集めて仮説を立て、方針を決める)
この3段階に分けるだけで、現場の“観察”と“評価”が驚くほど整理されます。
◆ 実例:トレーナーが「お客様の動き」をみるとき
お客様のスクワット動作を評価する場面。

1)見る(確認)
・痛みの表情・呼吸の乱れはないか
・バランスを崩して転倒しないか
・動作範囲は過剰になっていないか
2)観る
・膝が内に入るのは“毎回”か、“特定の局面”だけか
・骨盤は前傾で固定されていないか/左右で高さが変わらないか
・目線が落ちて、上半身が折れていないか
3)診る(見立てる)
・代償は「足関節の不安定性」由来か、「股関節屈曲外旋の制限」由来か
・もしくは、高重量を扱うことで重心位置が乱れ、動作が代償しているのか
・まずはどの入力(足底・呼吸・視線)を整えると変化が出るか
まずは、トレーニング中のお客さまの動きを細かく観て(観察)みてください。
“評価”を急がず、「動きの質」を捉えることから始め、その上で「診る(見立てる)」に進むと、介入の精度が上がります。
◆ まとめ
私たちは“目”で見ているようで、実際は“脳”で情報を整理しています。
「見る・観る・診る」を分けると、観察と評価の精度が上がります。
もし最近、
「見えているのに、原因が特定できない」
「評価はできるのに、介入が刺さらない」
そんな感覚がある方は、ぜひ一度“みる”ことから見直してみてください。
私たちトレーナーは、目の前の動作をただ“見る”のではなく、丁寧に“観て”、根拠をもって“診る”ことが求められます。
同じ言葉でも似て非なるものを見極める。
これが非常に重要です!
END:2026.01.20
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