自律神経〜命を支える仕組み⑤〜

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山口 和希Conditioning Coach

みなさんこんにちは。
最近、心肺能力向上に取り組んでいる山口です。

 

タバタトレーニングというサーキットを実施しておりまして、
これは20秒間の強度の高い運動と、10秒間の休息、
それを8ラウンド繰り返すというものです。
かなり気合いが必要で、毎回自分との戦いです。

 

効果としては、6週間のタバタトレーニングを行ったことで、
無酸素性と有酸素性の体力が両方とも有意に向上したことがわかっています。
(参考:Effects of moderate-intensity endurance and high-intensity intermittent training on anaerobic capacity and VO2maxより)

 

短時間で追い込みたい方にはオススメです!
高血圧の人は注意が必要ですので、
安全に留意して取り組んでみてください。

 

ということです、今回は自律神経シリーズの
皮膚循環と骨格筋循環について記していきたいと思います。

 

皮膚循環の生理学的メカニズムと調節
皮膚循環は、血管系を介して皮膚に酸素や栄養素を供給し、
老廃物を排出する複雑なプロセスです。
この循環は、毛細血管網や動脈、静脈などの血管系を介して行われます。
交感神経と副交感神経の活動は、皮膚循環を調節する主要な要因です。
交感神経の活性化により、血管が収縮し、皮膚への血流が制限されます。
これは、寒冷環境やストレス応答時に起こります。
一方、副交感神経の活性化により、血管が拡張し、皮膚への血流が増加します。
これは、リラックス状態や体温が上昇しているときに起こります。
皮膚循環の調節は、交感神経と副交感神経のバランスの調整によって実現されます。

 

皮膚循環に関連する疾患と影響
皮膚循環の異常は、さまざまな皮膚疾患や健康問題に関連しています。
例えば、レイノー病は、寒冷やストレスによって血管が収縮し、
指先やつま先の皮膚が白くなる現象です。
これは交感神経系の過剰な活性化によって引き起こされることがあります。
また、皮膚の血流が不十分な状態では、傷口の治癒が遅れる可能性があります。
さらに、皮膚の血流が不十分な状態は、皮膚の乾燥や老化を促進する可能性があります。
適切な皮膚循環の維持は、これらの問題を予防し、皮膚の健康を維持するのに重要となります。

 

骨格筋循環の生理学的メカニズムと調節
骨格筋循環は、筋肉の酸素供給と栄養素の運搬に不可欠です。
運動時には、筋肉の収縮によって血流が促進されます。
このプロセスは、動脈と静脈の血管系を通じて行われます。
筋肉の収縮によって血管が圧迫され、一時的に血流が制限されます。
その後、筋肉がリラックスすると、血管が拡張し、血流が増加します。
これにより、筋肉に必要な酸素や栄養素が供給され、同時に代謝産物が排出されます。

 

骨格筋循環に関連する疾患と影響
骨格筋循環の異常は、筋肉の機能性やパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
例えば、動脈硬化や血管疾患によって、骨格筋への血流が制限されることがあります。
これは、筋肉の疲労や筋力低下、持久力の低下などの問題を引き起こす可能性があり、
筋肉の障害や疾患によっても、骨格筋循環が影響を受けることがあります。

 

そのため、適切な運動や生活習慣の改善によって、
良い循環を維持し、筋肉の機能性を向上させることが重要です。

 

次回は、自律神経シリーズ「消化機能」についてです。
乞うご期待!

 

優しい自律神経生理学〜命を支える仕組み 鈴木侑子【編著】

 

END:2024.05.10

 

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