なぜ運動が必要か?を筋肉が動く仕組みから理解する

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市橋 洋大Conditioning Coach

今回は、市橋が担当いたします!
カラダが動く仕組みをこれまでのコラムの中で紹介させていただきました。

過去のコラム

 

今回は、もう少し細かくどのようにしてカラダが動くのかを紐解いていきながら、なぜ運動が必要なのかをお話ししていきます。

 

おさらいとして、
関節を動かすためには、筋肉が動かなければ(収縮)しなければなりません。

 

では、どのようにして筋肉が収縮するのか。その一つの例として、
①脳の大脳皮質の一次運動野という所から「筋肉を動かせ!」という指令が下されます。

②その司令情報は、運動ニューロン(神経細胞)が脊髄を通って、シナプス(伝達場所)を介して筋肉へ電気信号を送ります。
この電気信号は筋肉の中にある管を通って伝えられます。

※例えば、ニューロンは情報を送る「郵便配達員」で、シナプスはその「郵便物の受け渡し場所」と考えることができます。
郵便配達員(ニューロン)は情報(電気信号)を持って移動し、郵便物を受け渡す場所(シナプス)で別の場所に情報を伝えます。

③筋肉が電気信号の刺激を受けると、カルシウムイオンと呼ばれる成分が筋肉内に放出されることにより筋肉の収縮過程が始まります。

 

④筋肉の繊維内には、アクチンとミオシンと呼ばれる物が存在します。
アクチンには、タンパク質が結合しており、通常はアクチンとミオシンの結合を阻害しています。
ただし、カルシウムイオンが結合することで、架け橋(クロスブリッジ)が形成され、その際にエネルギー源(ATP:アデノシン三リン酸)が必要になります。

⑤エネルギー源の分解によって、エネルギーが放出されてミオシンがアクチンを引っ張ることで滑り込みが起きます。
この動きをパワーストロークと呼び、筋肉の繊維が短縮し、筋収縮が起こります。

 

このようにして筋肉が動き、関節が動きます。

 

さらに、この①〜⑤の工程を0.001秒で行っていると言われています。
(神経科学の原理 Eric R. Kandelより引用)

上記より分かることは、このように自分の脳からの司令のもとでカラダを動かす能動的な動作(運動)と、自分の脳を使わずともカラダを動かす受動的な動作(マッサージ)では、そもそもカラダ(関節)が動く仕組みに違いがありますね。

 

スポーツ動作ではもちろんのこと日常生活も振り返ると、自分のカラダの動きはどちらが多いかというと、能動的な方が多いのではないでしょうか。
※能動的な動作のために、受動的なアプローチもとても大切です。

スポーツ動作中でも日常生活でも脳を使わずして受動的な動作というのは基本的に少ないのではないでしょうか。

 

つまり、スポーツ動作や日常生活でいかに快適で怪我なく過ごせるか、自分でコントロールしてカラダを動かしていけるようになるのか、そのためには運動が必要ということは明白だと言えると思います。

 

今回は、一つの例として関節や筋肉が動く仕組みを理解することで運動の必要性がより高まることを目的としたコラムになります。

明日から運動をする理由、モチベーションになりましたら幸いです。

 

END:2024.11.12

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