人体の歴史④ 〜扁平足は現代病?〜
こんにちは!
R-body projectの宮山です。
以前もご紹介した以下の本から、
今回も内容をピックアップしてお届けします。
「人体六〇〇万年史 上──科学が明かす進化・健康・疾病 (早川書房)」
今回は、「扁平足」についてです。
この本では、扁平足は進化的ミスマッチ病だということを言っています。
進化的ミスマッチ病とは、
人は身体的な進化と文化的な進化があり、
それらがかけ離れてしまうことで起こる病気、ということです。
つまり、進化の代償として起こる病気や症状ということです。
皆さん、チンパンジーやゴリラの足は、
いわるゆ扁平足であることを知っていますか。
人間の足の指と大きく違う特徴は親指の付き方です。
チンパンジーやゴリラは、
足の指でも物を掴むことが上手で、
木を登るときも足を上手に使います。
歩き続けることよりも、
木に登ったりするためには
こういった足の構造の方が適しているわけですね。
一方、人間の足の親指は他の4本と同様に前を向いています。
そして、その親指の付け根の関節が上に曲がる(指の伸展)ことが、
二足歩行をさらにやりやすくしたと言われています。
人は足の裏のアーチがあることで、
歩く際に前進する力が高まります。
親指の付け根の関節が伸展するかどうか、
まずは皆さんもチェックしてみてはいかがでしょうか。
目安は60°と言われています。
扁平足である人は、
もしかしたらこれまでに歩く機会が少ない、
座っている時間が長いといったことが考えられるかもしれません。
歩き回ることで食料を調達し、
狩猟をしていたかつての人類は、
扁平足であった人はほとんどいなかったのではないでしょうか。
文化的な進化によって生活が便利になっている一方で、
カラダの機能面での代償を払っていることを考えると、
やっぱり日々運動、カラダを整えるコンディショニングが欠かせませんね。
また次回も、人体の歴史について触れていきます!
END.2021.10.29