クールダウンについて

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本間 新太郎Conditioning Coach

みなさん、こんにちは。

本日は本間がコラムを担当いたします。

今回は「クールダウンについて」です。

 

“ウォーミングアップ”と合わせて

“クールダウン”という言葉も耳にすると思います。

 

ウォーミングアップが、

体温や筋温を向上させることを目的にしているのに対して、

上がり過ぎた体温や筋温を通常の状態に戻す(コントロール)ことが

クールダウンの主な目的となります。

 

激しい運動や高強度のトレーニング後は

血中内の乳酸が通常の10倍以上になり、

この乳酸を通常の水準に戻すことがクールダウンの主な効果と言われています。

 

概ね30分かかるものが15分程度に短縮されます。

※これを早いと取るか、あんまり変わらないと取るかも考え所

 

また、乳酸自体は運動エネルギーに再利用可能とされており、

遅筋繊維の割合やミトコンドリア数値によってその速度も変わると言われています。

 

とすると・・・

クールダウンに意味あるの?と思うところですが・・・

 

あります。

 

一概に乳酸が早く除去できるからと言って

他の疲労物質を早く除去できるわけではありません。

実際に、乳酸の除去率とその後のパフォーマンスに相関関係が無いというデータもあります。

実感としても激しい運動や高強度のトレーニング後に30分で元どおりとはいかず、

翌日まで疲労を感じることもあると思います。

 

その他の疲労物質を除去するためには、

血中内に滞留した疲労物質を全身に循環させていくことが大切で、

そのためには、軽いランニングやバイクなどの有酸素運動が効果的です。

現在でもクールダウンが必要だと考えられているのにはこういった背景があります。

 

別の視点から。

 

激しい運動や高強度のトレーニング中は、

筋肉が収縮することで血液循環をサポートしています。(筋ポンプ作用)

これが、急に運動を停止すると、

筋肉の収縮が減少するため、

心臓へ戻る血流量が減少し、

結果として血液循環が滞り、

めまいや吐き気などが起こるリスクもあります。

 

また、クールダウンには静的ストレッチを取り入れていただくことも効果的です。

(一定の姿勢保持あるいはゆっくりとした動作で行うストレッチ)

これは激しい運動後には筋肉の張力が高まり(短縮しやすい)、

柔軟性の低下が起こるため、

この状態を回復させるために静的ストレッチは効果的です。

また、Power plateを使ったストレッチはより血流を促進できるため、オススメです。

 

まとめると、クールダウンは効果的で、

激しい運動や高強度のトレーニング後には

軽度の有酸素運動と静的ストレッチを取り入れると良い。と言うことです。

 

一般の方であれば、

カラダのパフォーマンスが上がることは効率的で疲れにくくなることですが、

スポーツをする方であれば、カラダのパフォーマンスが上がると言うことは、

それだけ、ダイナミックに素早く、パワフルに動けるようになることなので、

ある意味ではカラダに負担をかけられる状態でもあると思います。

適切なウォーミングアップとクールダウン(リカバリーと言ってもいいですね)を

ルーティン化することでより良い状態を作ることができると思います。

 

END.2021.11.16

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