座りすぎると腰痛になる

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本間 新太郎Conditioning Coach

仕事中だけでなく、
食事中や移動中も、1日の中で
どれだけの時間を座って過ごしているでしょうか。

健康的なカラダを手に入れるためには、
スポーツやトレーニングなどの
新しい何かを始めることと同様に、
同じくらい無意識のうちに行っている
何かをやめることも重要なことです。

今回はそんなことを考える
きっかけになればという思いで
コラムを書かせていただきます。

どうぞお付き合いください。

 

 

“人は動くために設計されている”

 

まず大前提として、
人のカラダは椅子に座って
長時間作業を行うように設計されていません。

パソコンが出来たのも1970年代で、
人類史から見ればたった50年前です。
座るということは“束の間の休息”であって、
基本的には人は動きながら生活をしています。

中枢神経系も動くことに
適応するように進化しています。
現代社会では難しい側面もありますが、
可能な限り、
動くことを意識して日常を送ることが大切です。

 

“誤った座位が腰部に与える影響”

 

骨盤、背骨が丸まった状態を
長時間続けると、
腰椎には不均等な圧迫の負荷が加わり、
椎間板を後方に押し出すような
ストレスがかかり、
椎間板ヘルニアや神経症状が
起こる可能性があります。

また、適切な位置に荷重がかからないため、
重力負荷が常に
腰部の筋群にかかってしまい、
慢性的な筋筋膜性の腰痛を
引き起こす可能性があります。

 

 

骨盤、背骨が反った状態を
長時間続けると、
腰椎後方に圧迫の負荷が加わり、
椎体の変形や神経の圧迫などが
起こる可能性があります。

また、本来立位で
姿勢を維持する筋肉(=姿勢維持筋)の
活動で得ている
骨盤、脊柱を安定性させるカラダのシステムを
腰椎を骨性の安定性で支持することを覚えると、
立位姿勢でも腰を反る動作が顕著になり、
腰部の圧迫ストレスを助長することとなります。

 

 

 

“正しい座り方”とは何か?

 

立った姿勢では、
重力の負荷に対して
姿勢を保持するため、
姿勢維持筋が無意識の中で活動しています。

下肢の姿勢維持筋は、
主に骨盤を正しい位置に
保つために活動しています。
様々な考え方がありますが、
座ると下肢の姿勢維持筋の機能は
低下しますので、
座った姿勢でも
骨盤を正しい位置に保ち、
その上にある脊柱も
正しい位置に保つことが
大切になります。

また、
何か1つの正しい座り方を探すよりも、
いくつかの座り方を考え、
姿勢を変えることも良いと思います。

 

例えば・・・

 

足の裏をしっかりと地面につけて座る

股関節を開いて座る
(骨盤、臀筋群が安定します)

 

片足を曲げた姿勢で座る

 

などなど、
1つの姿勢を撮り続けないことも大切です。

 

 

ここまで書かせていただいたように、
①なるべく座る時間を少なくすること
②正しく座ること
(いくつかのパターンを考える)

以外にも、
30分に1度は立ち上がるようにする。
姿勢を維持しやすい椅子を探す。
なども良いと思います。

 

30分に1度のオススメエクササイズ

 

Posture Check Exercise

 

真っ直ぐに立った状態で
軽くお腹に力を入れ、
腰が反らない位置を作ります。

 

 

肩甲骨を内側に寄せ、
肩をすくませます。
(手のひらが外側に開くように回します)

 

 

一気に脱力して、力を抜きます。
腰が反らないように、
お腹の力は抜かないようにしましょう。

 

これを4〜5回繰り返します。

 

その他、普段行っているストレッチなどから、
日々のコンディショニングに
取り入れていきましょう。

今の生活を見直すきっかけになれば幸いです。

 

参考文献:ケリー・スターレット式「座りすぎ」ケア完全マニュアル

 

END:2022.4.15

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