分離と協同を更に詳しく解説!

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関上 寅之輔上級Conditioning Coach

こんにちは!

本日は関上が担当致します。

前回のコラムでは、
機能的なカラダに必要な5つの原則のうち、
「(2)分離と協同」について説明しました。
https://r-body.com/blog/20180817/1286/


すこし難しい内容でしたので、

トレーニングを例に「分離と協同」について解説致します。

 

下記は、背中にある「広背筋」という筋肉を強化できる種目の例です。
分離と協同の原則が正しく機能している場合はこのような動作になります。

※広背筋は、腕から腰のあたりについている筋肉です。
このエクササイズでは、広背筋が縮むと、腕と腰の距離を近づけます!)

 

この種目において、「動くべき関節」である肩関節(肩甲上腕関節)が大きく動き、

「安定して、動く関節の土台になる関節」である肩甲骨(肩甲胸郭関節)は、

動いたりせずに、元の位置を維持(安定)していることが見て取れます。

 

 

逆に、
正しく行えていない例はこのような例です。

 動く関節の土台となるべき肩甲骨が動いてしまっているのがわかるでしょうか?

 


肩甲骨が動いてしまっていることで、

肩関節を動かす広背筋が完全に縮むことができていない事が見て取れます。

 

 

このように肩甲胸郭関節が、安定し土台になってくれないと、

いくら動くべき関節である「肩甲上腕関節」が動いたとしても、

肩関節を動かす筋肉である広背筋が伸び縮みすることができないのです。

 

 

これでは、

本来鍛えたい広背筋をしっかりと強化することができないですよね?

 


「分離と協同」をこのトレーニングで考えると、

「動かしたい関節」は肩関節(肩甲上腕関節)で、

「安定して、動く関節の土台になる関節」は肩甲骨(肩甲胸郭関節)となり、

2つの関節の役割を「動かす関節」と「安定して、動かす関節の土台となる関節」の二種類に『分離』し、

分離した役割を同じタイミングで『協同』させる。

というように解説できるのです。

 

 

みなさんがトレーニングを行う際に、

がむしゃらに重い負荷を持ち上げるだけのトレーニングではなく、

このような要素が適切に行われているのか。

そういった観点を持つことが機能的な動きを養うのに大変重要なのです。

 

END:2018.9.1

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