膝の重要な靭帯「前十字靭帯」

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石原 亜耶Conditioning Coach

皆様、こんにちは!
本日の担当は恵比寿店の石原が担当いたします。
すっかり秋の空模様となって参りましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

コロナの影響で、
今年も夏らしいことはできず少し残念に思いますが、
その理由がもう一つ・・・
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
私自身が7月に膝の前十字靭帯を断裂してしまい、
9月9日に再建手術をいたしました。

コンディショニングを担当させていただいていた会員の皆様には
ご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
この場をおかりして改めてお詫び申し上げます。

 

この経験を無駄にしないよう、
同じ怪我をしてしまった方がもしいらっしゃれば、
参考になればと思い、
今後こちらのコラムで
リハビリの過程をご紹介させていただきたいと思います。

 

今回はまず、膝の前十字靭帯について説明をしたいと思います。

 

【膝関節の構造】
膝関節は、
太ももの骨である「大腿骨」、
すねの骨である「脛骨」、
そして膝のお皿の「膝蓋骨」の
3つ骨で構成されています。

その中の大腿骨と脛骨がグラグラしないように、
前十字靭帯、後十字靭帯、
外側側副靭帯、内側側副靭帯とよばれる、
4つの靭帯でつながっています。

外側側副靱帯と内側側副靱帯は、
膝関節の両側にあり、
膝の左右の動きを制御し膝の安定性を高めています。

一方、前十字靱帯と、後十字靭帯は
大腿骨と脛骨の間で十字のように交差しており、
前十字靱帯は脛骨が前方へ出ないように、
後十字靱帯は脛骨が後ろへずれないように制御する役割があります。

これらの靱帯が耐えきれないほどの
過度なストレスや動きが加わると、
その靭帯が伸びてしまったり、
断裂してしまったりすることが起こります。
膝に加わる力の向きによって、損傷する靱帯が異なります。

 

 

【前十字靭帯損傷(断裂)の原因】
前十字靱帯損傷は、
スポーツ場面において頻度が高い傷害です。

バスケットボールやサッカーのプレー中に
転倒、方向転換、着地などで膝を強く捻り、
膝がガクッと外れて損傷する「非接触型」、
ラグビーやアメリカンフットボールなどで
タックルを受けることにより直接外力が加わり損傷する「接触型」があります。

 

【前十字靭帯損傷時の症状】
スポーツ動作での急激なストップや、
方向転換で踏み込んだ際に、
膝の強いズレ感があります。
「ブチッ」、「ゴキッ」などの衝撃を感じます。
転倒し、数分間は膝を抱え動けないほどですが、
その後、歩行は可能なことが多いです。
しかし、数時間のうちに腫脹がみられ、
動きが悪くなってきます。

 

【自身の受傷時の感覚】
私が受傷した時にも膝のズレ感を感じ、
自身の感覚としては「ゴリッ」と、
大腿骨と脛骨が横にズレた感覚がわかりました。
(痛みが苦手な方は申し訳ございません・・・)

その後数分はその場にうずくまりましたが、
膝の曲げ伸ばしができること、
体重をかけて歩くことができたこと、
靱帯が切れるような感覚はなかった(大腿骨と脛骨がズレた感覚のみ)ので、
「断裂はしていないだろう・・・!」と、
願っていたものの、
その願いも虚しく断裂しておりました。

先輩トレーナーに聞いても、
「断裂していても動くし、歩ける」
「ブチッという断裂音がしていなくても、切れていることはある」
と、教えていただき、
自身の知識が浅はかであったことを痛感いたしました。

 

長くなってしまうので今回は、
膝の構造と前十字靭帯断裂についてのお話をさせていただきました。
次回は受傷後の対応から、
診断までをお話していきたいと思います。

もしご興味のある方がいらっしゃいましたら、
また次回もぜひご覧いただければ幸いです。

 

END:2021.20.22

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