原理原則から考える”効果的”なトレーニング方法とは? ③
市橋 洋大Conditioning Coach
今回は、市橋が担当します!
過去の投稿に続き、トレーニングの原則について解説していきたいと思います。
まだ前回コラムを見られてない方はこちらからご覧ください!
「機能的なカラダ」のためのトレーニングにおいてもそうですが、このトレーニングの原則を理解した上でトレーニングしているか、トレーニング指導しているかで効果的なトレーニングになり得るかが変わると個人的に思っています。
①過負荷の原則
②漸進性の原則
③全面性の原則
④反復性の原則
⑤個別性の原則
⑥意識性の原則
⑦特異性の原則
今回は、②漸進性の原則についてご紹介したいと思います。
「筋トレに慣れてきたのに、なぜ伸びない?」
最初は伸びたのに、最近なかなか変わらない…部活やトレーニングで、こんな経験はありませんか?
「最初は重さも上がってきたけど、最近なかなか変化がない…」
「頑張ってるのに、筋肉が増えない…」
実はこれ、筋トレに“慣れた”ことが原因なこともあります。
そしてこの「慣れ」を打ち破るための考え方が、今回のテーマである漸進性過負荷(ぜんしんせいかふか)です。
漸進性過負荷ってどんな意味?
言葉はむずかしく聞こえますが、「前よりちょっとキツいことをやる」ということです。
例えば、
ダンベルの重さを少し上げる(10kg → 11kg)
同じ重さで、回数をちょっと増やす(10回 → 12回)
などなど…
こういった小さな「新しい刺激」を少しずつ積み上げることで、カラダは「今のままじゃ足りない!」と反応し、筋肉やパフォーマンスをまた伸ばしていきます。
では、なぜ前よりちょっとキツいことをやらないと効果が止まるのか?
人のカラダはとても賢く、「慣れたこと」はできるだけラクにこなそうとします。
筋肉のセンサー(タイチンなど)は、“前より強い刺激”がなければ反応しにくくなります。
神経や脳も、同じ動作ばかりだと新しい工夫をしなくなるとも言われています。
だからこそ、「新しい刺激=ちょっとキツいこと」が必要になるのです。
重さを上げることで筋トレ効果が出ること(Morton, R. W., Colenso-Semple, L., et al. (2021).)や、 回数を増やすだけでも効果は出る(Schoenfeld, B. J., Ogborn, D., & Krieger, J. W. (2017).)ことはさまざまな研究で報告されています。
筋トレ効果が止まってきたら、それは“慣れ”のサインかもしれません。
毎回少しだけ自分にチャレンジすることで、
筋トレも勉強と同じように「成長」のためには少しずつの負荷=挑戦が必要と言えます。
少しでも参考になりましたら嬉しいです。
※あくまで原則をもとにした例であり、オーバーワークに繋がる可能性もありますので、専門家に相談しながら実施することを推奨いたします。
END:2025.08.01
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