痛みの科学④ 痛みはコントロールできるか?「感情と情動」

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関上 寅之輔上級Conditioning Coach

◼️痛みはコントロールできるか?

肩こり腰痛をはじめ、
身体の痛みで悩まれている方は非常に多いと思います。


引き続き「痛み」についての理解を深め、
未知を知ることでポジティブに不安と戦っていきましょう!


今回のテーマは「感情と情動」です。



◼️感情と情動

感情とは、比較的制御された気持ちと言えます。
例えば、何かを達成した時の喜びや、うまくいかなかった時の悲しみなどがそれに当たります。

これは、理性を伴った気持ちであり、
そう感じる理由の様なものがあり、
脳みその中でも比較的新しい部分である前頭葉を中心に形成されるようです。

一方で情動とは、抑えることのできない歓喜・憤怒等の激情であり、
思わず沸き起こる攻撃的行動と言えます。

情動は、予期せぬ衝撃的な出来事に際して発現し、
感情のように前頭葉で統合された気持ちにはあたらないとのことでした。

例えば、「怒り怒鳴るのは良くない」「叩くのは良くない」「喜び騒ぐのは良くない」と、
頭ではわかっていても思わず怒鳴ってしまったり、叫んでしまうような行動がそれに当たります。

それらは、進化の歴史の中では比較的古い脳みそにあたる大脳辺縁系の働きによるところが大きいようです。
(そして、その後すぐに「しまった…」と反省するわけです。これはどちらかというと前頭葉の働きです。)

 

◼️理性的な感情と本能的な情動

すぐに怒鳴ってしまうのは、大脳辺縁系に対する抑制が弱い状態と言えます。

前頭葉(新しい脳)が発達している人間は、
前頭葉の理性で大脳辺縁系に抑制をかけています。

例えば、お酒を飲んだ際に気が大きくなるようなケースでは、
お酒によって前頭葉の働きが一時的に弱まっていると考えられるわけです。

喜びや悲しみという様な比較的制御された感情が沸いてくる時は、
血圧や脈拍は比較的安定しています。

一方で、激しい怒りや、極度の不安状態では、
ドキドキし、血圧や脈拍があがり、手が汗ばんでくるのがわかると思います。

 

◼️感情と情動と痛みの関係は?

「感情や情動」と「痛み」には関係があると言われています。
この関係を理解することで痛みをコントロールに活かすことができるのではないでしょうか?


次回はそのあたりを詳しく説明していきます!


参考:丸山一男,痛みの考え方 -しくみ・何を・どう効かす-,南江堂,2014 



END:2024.10.11

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