上腕二頭筋長頭腱炎とは?

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市川 彩子Conditioning Coach

こんにちは!

本日のコラムは、

「上腕二頭筋長頭腱炎」

についてお話ししたいと思います。

 

6月はテニス肘について記事を書きましたので、

お時間ある時にご覧いただけたら幸いです。

https://r-body.com/blog/20210618/7615/

 

さて、上腕二頭筋長頭腱炎とは何か・・・

 

いくつかの例でいうと、ものを持ち上げる時や

肩を後ろに動かす動作、

野球やバレーボール等の球を投げる動作を

正しく行えないことで肩に痛みが生じます。

 

まず、「上腕二頭筋」についてお話しします。

 

上腕二頭筋とは、「ちからこぶ」と言われる筋肉の名称です。

 

肩甲骨から、橈骨と言われる腕の骨に付着しています。

主に肘を曲げる動きや、手の平を上に向ける(前腕を外回りさせる)働きがあります。

(「前腕」とは、肘から手首までの腕の名称のことを言います)

 

上腕二頭筋の筋肉について載っているサイトです!

前回同様、合わせてご覧ください!

https://anatomy-yoga.com/biceps-brachii-muscle01

(「世界一ゆる〜く学ぶ解剖学教室」というサイトですが、

優しいタッチで描かれているので他の筋肉もぜひ見てみてください!)

 

上腕二頭筋は、「長頭」と「短頭」という2つの部位があり

肩甲骨の別々の場所に付着しています。

 

今回のケガは、長頭の腱で起きる炎症のことを言います。

(「腱」とは筋肉と骨を結ぶ組織のことを言います)

 

長頭は肩甲骨から結節間溝という溝を通り、橈骨に付着しています。

 

痛みの原因は、

結節間溝と長頭腱に摩擦が生じることで、

長頭腱に炎症が起き、痛みに繋がることが考えられます。

(青で〇をした部分)

 

では、なぜ炎症が起きるのか?

 

色々なパターンがありますが、

今日は猫背の姿勢が影響してくる話をします。

 

ここでいう猫背姿勢とは、

 

肩甲骨が外転(肩甲骨が背骨から離れる動きを)し、

 

肩関節が内旋(上腕骨を内側に回す動きを)した姿勢です。

 

その姿勢でいると、上腕二頭筋長頭腱はカラダの前側に位置します。

 

カラダの前側に位置したまま、腕を上げたり、腕を振り下ろす動作をすると

上腕骨の骨の頭が前に出て上腕二頭筋長頭腱は引き伸ばされる負荷がかかります。

 

上記のように

猫背姿勢のまま、

肩関節を正しくコントロールできない動きが繰り返される結果、

摩擦が生まれたり、

引き伸ばされる負荷がかかり炎症が起きて痛みに繋がります。

 

では、痛みが出てしまったらどうするのか?

 

まずは治療をして痛みを取ることが必要です。

 

痛みを取った後は、

上腕二頭筋に負担を掛けない動き=適切な関節可動域で動作すること

を培うトレーニングをすることが大切です。

 

それは

 

胸椎を正しく動かし、良い姿勢を作ること

体幹を安定させて肩関節を正しく動かすこと

肩甲骨を安定させて肩関節を過剰に使わないこと

 

など人によって様々な要素が必要になってきます。

 

今のカラダの状態を把握し、

何が必要か分かった上でトレーニングをすること、

痛みが出ないよう身体を正しく動かせることが、

痛みの再発予防に繋がっていきます。

 

前回のケガの話と同じですが、根本改善することが大切です。

正しい動きでトレーニングしていきましょう!

 

END.2021.10.05

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